はじめての医療費控除

はじめに

子供の歯列矯正などで医療費がかさんでしまい、何かしら控除がないかと歯科で相談したところ、発育の阻害の治療のため、医療費控除の対象となるとのこと。

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そこで確定申告で医療費控除を行ってみることにした次第である。別件で役所に行った際に聞いた話では、例年2月央から3月央の間に、所轄の税務署で確定申告を行う必要があるらしい。

国税庁サイトも見てみると、自宅でも確定申告を行えるらしく、その方法を実施してみた。

医療費控除とは

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上記の国税庁のサイトによるとその年に支払った医療費を、決められた式により計算した金額を医療控除として、所得金額から差し引くことができる。その年に支払った医療費が10万円超えるかが、申請の目安になりそうだ。

医療控除を受けるためには、「医療費控除の明細」を所得税の確定申告書に添付して所轄税務署に提出する必要があるとのことである。

確定申告

さらに調べてみると、確定申告は自宅でWEBシステム「確定申告書等作成コーナー」から申告書を作成でき、郵送またはe-Taxを使って提出できるらしい。

以下のYouTube国税庁動画チャネル」で公開されている動画を参考に、マイナンバーカード方式によるe-Taxで確定申告することにした。

www.youtube.com

事前準備

給与所得の源泉徴収票

給与所得者は、年末調整済みのものを勤務先から取り寄せる。

医療費の領収書

申告する年度(1/1から12/31)の医療費の領収書をまとめておく。医療期間に通うために発生した交通費(通院費)も申請できる。

 還付金の振込先がわかるもの

申告書に記載する氏名と同じ名義の預金通帳など。

マイナンバーカード

マイナンバー方式で申告するには必須。暗証番号なども随所で入力が必要になるため控えておく必要がある。

子供(16歳未満の扶養親族)の分も用意しておいたほうがいいだろう。途中で個人番号の入力が求められる。ただ、省略も可のようで、どっちでもいい配慮がなされているのかもしれない。

ICカードリードライタ(PCの場合)もしくはスマートフォン

対応機種については以下を参照。

 ICカードリーダライタのご用意 | 公的個人認証サービス ポータルサイト

医療費の領収書が多いと、後述の医療費集計フォームに記入しておいて、PCからアップロードした方が効率がよさそうである(おそらくスマホでは対応していないはず)。そのためには、ICカードリーダライタを用意する必要がある。

ただ、Windowsの場合、Bluetooth機能を利用してペアリングすることでAndroid端末をICカードリードライタとして使うことも可能のようだったが、残念ながら私のAndroid端末は対応していなかったので、ICカードリードライタを用意することにした。

【確定申告書等作成コーナー】-マイナンバーカード読取対応のスマートフォンをICカードリーダライタとして利用する方法

確定申告書などの作成

以下のサイトにアクセスして作成開始していく。

【確定申告書等作成コーナー】-作成コーナートップ

途中の手順は割愛させていただく。マニュアルなどとにらめっこせずとも、都度ヘルプや不明用語を検索しながら、なんとか実施できた感じだ。

医療費集計フォーム

医療費集計フォーム(Excel)を使って、まとめ記入することも可能。医療費の領収書が多い場合など使うと便利である。平成29年度以降と平成28年度以前で2種類のフォーマットが用意されている。令和2年分の場合は、平成29年度以降のフォーマットを使う必要がある。以前に比べて、日付が任意でよいなど入力が簡略化されていた。

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入力に使った医療費の領収書はどうするか?

 マイナンバーカード方式では、医療費の領収書を税務署に郵送するなど不要のようだ。ただし、5年間自宅で保存しておく必要があるとのことである。

医療費の領収書は自宅で5年間保存する必要があります。

e-Taxを使ってみての感想

  • 税務署に行かずとも自宅で確定申告が行えるので、十分使ってみる価値はあるシステム。
  • 多少手間取るところ*1もあったが、PCやスマホリテラシーのある方なら、なんとか乗り越えられるレベル。
  • 事前準備や使い勝手などいろいろ指摘を受けそうなシステムであるが、セキュリティと使いやすさはトレードオフではあるので、仕方ない部分もある。

申請後の状況

申請後2度ほど処理状況をお知らせするメールが送られてきた。マイナンバーカードを使って自宅のPCで処理状況が確認できる。

2回目の処理状況では、還付金の指定振り込み先への入金予定日が確認できた。私の場合、申請日が1/27で、入金確認日が2/12だったので、約2週間くらいで還付金が指定振り込み先に入金されたことになる。想定したより早かった印象だ。

次回も使ってみるか?

今後も確定申告をする機会があれば、またe-Taxを使って見ると思う。

医療費控除については、医療費の領収書の入力内容は年々簡略化されているようであるが、将来的には、できれば領収書をスマホで撮影、その場でアップロードして認識してくれる機能もあってもいいのではないかと思った次第である。

*1:私の場合は、納税に関する知識不足に起因していたと思われる。